わさびやの物語

Make your feet easy.

「わさびや」の名は、「侘寂び屋」から。

侘び寂びへの憧れと、わさびのように足元をピリッと引き締める——そんな二つの意味を込めました。読みづらくて、ひらがなにしましたが。

名前とは裏腹に、つくるのはにぎやかで遊び心のある草履と雪駄ばかり。そこはご愛嬌です。

わたしたちの工房があるのは、奈良県三郷町。古くから雪駄づくりが根づく、雪駄の町です。前身は、ここで百年以上続く鼻緒・和装履物の「芝惣商店」。三代目の父のもと、わたしが継げば四代目になります。

雪駄は本来、男の履物です。わさびやは、その仕立てに使う抜き型をあえて活かし、幅を広く、ゆったりと——男性だけでなく女性も足を休められる台を作りました。今までこの世になかった一足です。

天(表)と底を貼り合わせた「台」はわさびやが、鼻緒は弟が独立して営む工房「壱花(いちはな)」が。兄弟それぞれの手仕事が出会って、一足が仕上がります。

伝統や文化は、しまっておくものではなく、使いながら次の世代へ手渡していくもの。その一歩を、あなたの足元から一緒に。